70代 女性
穏やかに晴れた日に、家族全員の布団をベランダに干し
取り込みを行ったところ、その日の午後
右腕から肩にかけて痛み出した。
次第に痛みは強くなり
翌朝は右腕が全く動かせないどころか
布団から起き上がることもママならない。
とにかく布団から出られないので、出張で施術。
しかも、右腕を上にして横向きに寝た姿勢しか取ることが出来ない。
触診してみると、右上腕がガチガチに固まって
少しでも動かすと激痛が走る。
動かさないようにしながら緩めていくと
肘から先が動かせるようになったので
前腕を微かに振りながら更に緊張を取るとともに
少しずつ肩の可動をつけて行く。
どうやら上まで挙げられるようになったが
まだ自力では痛みが出る。
施術をしながら話を聞くと
三日前に一泊二日で四国の霊場巡りに。
百段から二百段もある急な階段を
巡った霊場の数だけ登り下り。
左手で杖を突き、右手は手すりをつかんで、身体を引き上げた。
その時の疲労が溜まっているところへ
布団をベランダから引き上げ
後方の室内に放り込むという動作を繰り返したため
上腕の筋肉が悲鳴を上げたのだろう。
中二日で二回目の施術の際には、右腕の痛みはなし。
腕を挙げても回しても、全然大丈夫なまでに回復していたのだが
今度は背中が痛いと言う。
ここ数日、右腕を庇って、寝返りも打たずに
ジッと同じ姿勢で寝ていたことのツケが来ていた。
原因はハッキリしているから
背中の筋肉を緩めれば解消。
たぶん、もう大丈夫だろう。
肩というのは『球状関節』。
前後左右、回転と自由自在に動くかわりに
トラブルを起こし易い。
自在な可動を司る筋肉の一部の動きがおかしくなると
肩関節が正規のルートを辿れなくなるため
動かすと痛みが出る。
この痛みを回避するために、本能は別のルートを探し出し
普段と少し違ったコントロールをする様になる。
一見、痛みがなくなるようだが、しょせん付け焼刃なので
別の動きをすると、やっぱり痛い。
これも回避しようと、また別のルートを探して…
ということを繰り返しているうちに
可動がどんどん狭まってしまう。
これがいわゆる “ 五十肩 ”
身体の脳が、良かれと思ってやっていることだが
ウソを塗り重ねるようなものなので
元通りになるまでには時間がかかる。
今日ご紹介したこの方のように早く処置してしまえば
薄紙を剥ぐように取れるものなのだ。
「肩がおかしいな?」と感じたら
ガマンしないでお早目にどうぞ。